どんなコーヒーが好きですか?
と聞くと、体感で90%くらいの人が
「酸味が少ないのが好き」
「酸味が強いのは苦手」
と答えます。
一体なぜでしょうか?
まず、はじめに理解していただきたいことは、
コーヒーにとって、酸味はとても大事な要素であることです。
というか、そもそもコーヒーは酸性飲料なんです!
酸味はコーヒー豆本来が持つ味であるのに対して、
苦味は、焙煎することで後から付け足している味なんです。
もちろん、深煎りで苦味があるコーヒーが悪いという話じゃないですよ!
苦味も必要な要素です!
ただ、丁寧に育てた良い豆ほど、良質な酸と甘味を持っているんです。
この記事では、なぜ酸味にマイナスのイメージがついたのかも解説し
全部読んだ後には、コーヒーの酸味に対する考え方がガラッと変わると思いますので、
ぜひ最後までご覧下さい♪
コーヒーの酸味は大きく分けて2種類ある
日本語で酸味と言うと、腐敗した時に感じる匂いや味にも、同じ言葉を使いますよね?
そのせいか、酸味という言葉に対してマイナスなイメージを持ちやすいのではないかと思います。
ですがコーヒーの世界では酸味を表す言葉は2種類あるんです!
ネガティブな意味での酸味
まず、ネガティブな意味で使用する「酸味」のことを
「サワー」と言います。
これは、ツンとしたシャープな酸のことを指します。
いわゆる、お酢のように「酸っぱい」と感じる酸です。
コーヒー豆は焙煎後日にちが経つと、酸化が進みます。
この、酸化してくると出てくる酸味は、まさしくサワーです。
また、生豆の状態で長期間が経ってしまうと、焙煎したてでもサワーを感じることがあります。
コーヒー豆の裏面一括表示の真実
スーパーで売ってる安価な豆などは、焙煎してからかなりの日数が経っています。
というか、いつ焙煎したか表記してないんです!
これって恐ろしくないですか??
一括表示には加工日と記載されてるかもしれませんが、実はこれ、
「袋に詰めた日」を表記しても法律上問題ないんですよ。。。
めっちゃ怖いですよね??
例えば1年前に焙煎した豆を、今日袋詰めしたら、加工日は今日にしていいんです。
そりゃあ、サワーが出まくりなのも納得ですよね?
ポジティブな意味での酸味
続いて、ポジティブな意味での酸のことを
「アシディティ」と言います。
あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、酸を英語で「アシッド」って習いましたよね?
これは、豆本来が持ち、特徴として捉えることができる酸味のことを指します。
サワーに対して、アシディティは爽やかですっきりとした酸味のことです!
アシディティは、フルーツに喩えられたりするのですが、
大きく分けると、「ベリー系」「柑橘系」「トロピカルフルーツ系」
に分類されます。
最初はこの表現がよくわからないと思いますが、色んなコーヒーを飲み比べていくうちにわかるようになってきますので、
ぜひたくさんコーヒー(ただし、スペシャルティコーヒー)を飲んでみてください!
コーヒーの酸味が嫌われる理由
前述でお伝えしたような、「コーヒーの酸味は2種類ある」や「表示されている加工日の真実」などの情報は一般的には知られていないですよね?
さらに、日本語では、「サワー」も「アシディティ」も
どちらも「酸味」と言われます。
世の中には「サワー」を含んだ豆が出回りすぎているので、
酸味=サワー(酸っぱい)というマイナスのイメージがついてしまったということですね。。。
コーヒーはフルーツである
意外なのですが、コーヒーがフルーツということを知らない人も結構います。
それもそのはず、日本はコーヒーが育つ環境ではなく、一般的には焙煎されたコーヒー豆しか見ることができないためです。(沖縄県の一部の地域では栽培されています)
フルーツのタネなんですから、フルーティーな酸味があるのは当たり前ですよね?
ちなみに、僕は食べたことがないんですが、コーヒーの実はとても甘い味がするらしいですよ!
いつか食べてみたいですね〜
また、僕がいつも思うことなんですが、
コーヒーの酸味は苦手という方も、オレンジジュースやパイナップルジュース、ぶどうジュースなどは普通に飲みますよね?
で、フルーツジュースって、フルーティな酸味のあるコーヒーよりも酸味が強いですよね?
じゃあなぜ、コーヒーはちょっと酸味があるだけで嫌がるのでしょうか?
それは、比較的安いコーヒーは総じて苦いため、「コーヒーは苦いもの」という概念が刷り込まれてしまっているからだと思います。
コーヒーの品質と歴史的背景
ではなぜ、安いコーヒーは苦いのか?
それは、甘さがなくサワーが多いため、浅煎りにすると不味くて飲めないからなんです。
つまり、
ということです。
要するに焦がしているだけなんですよね。。
お肉や魚を焼く時って、焦がさないようにしますよね?
コゲの部分って苦いので、焦げてない部分と一緒に食べてもコゲの味がわかりますよね?
コーヒーも一緒なんです。
今でこそ、品質が上がってきて、浅煎りが流行っていますが、
昔は全体的に品質のレベルが低く、深煎りにしないと、とても飲めたものじゃなかったんです。
缶コーヒーやコンビニコーヒーはほぼ全部深煎り
少し、缶コーヒーのCMを思い出して欲しいんですが、
99%が深煎りじゃないですか?
深煎りをとても良いことのように宣伝してますよね?
決して悪いことではないんですが、
100円の缶コーヒーが深煎りですって宣伝すると、
僕なんかは、「そりゃ原料が不味いからね〜」と思ってしまいます。
まとめ
とにかく、品質が高いコーヒーの酸味は美味しいので、
酸味が苦手だという方は、ぜひ一度値段が高いものを飲んでみてください!
コーヒーが苦いものだという考えは捨てて、フルーツジュースの一種だと思って飲めば、
決して酸っぱいとは思わないはずです!!
長くなってしまいましたが、コーヒーの業界のことが少しでも伝わり、
皆さんのコーヒーライフが少しでも充実すれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
コメント